超一流野球選手を長期間続けているイチロー選手です。私服でも確実に厚着されているがわかります。
厚着する事によって、手足が冷えないので手足の血流が維持され、練習と鍛錬による成果がきちんと腕の筋肉として出ています。
薄着の松阪選手と比べたら一目瞭然だと思います。薄着をする事によって、手足の血流低下をまねき、腕がぶよぶよになって筋肉のつきが悪くなっています。
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安静時では人間の熱量は100Wしかありません。100Wの熱量で全身を37℃にするのですから、かなり無理があります。
体温が低下してくると、生体は体温を保つ為に、手足の血流や皮膚表面の血流を遮断するのです。その為に筋肉痛がでます。慢性の体温低下の症状は寒いではなくて筋肉痛です。
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環境によって大きく異なりますが、熱は赤外線で逃げるのが6割~7割 対流2割 伝導1割 と言われています。
汗をかくと気化熱が発生して赤外線と同じぐらいの熱量を逃がす事ができます。気温が25℃を超えると汗がでますので、冷房28℃は23℃の二倍冷えるという不思議な事になります。
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安静時は赤外線の断熱をしないとかならず体温低下をまねきます。赤外線の断熱をまともにできる線維は「動物の毛」か「鳥毛」です。
毛は単なる線維ではなくて、ケラチンという赤外線を反射する蛋白質と脂質と水からできていて、魔法瓶中の鏡と同じく、赤外線を反射するようになっています。
逆に化繊は赤外線を反射できないのがほとんどですので、運動時には熱をよく逃がすので良い服になります。長時間休みなしで動くランニングの服に化繊が多いのはこの為です。
合気道の胴着は綿です。綿はかぶれにくく通気性も良いので分厚くし易いです。汗もそれなり吸収し、化繊ほどではないですが赤外線も逃げやすいので、綿は強度が必要な胴着として良い線維です。
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ウールやダウンで安静時の体温低下を防ぐと、筋肉痛の予防になり、筋肉硬直による怪我を減らす事ができます。